書店員のための『ドラえもん』講座 補足1

ドラえもん 第17巻 (ぴっかぴかコミックス)作者: 藤子・F・不二雄出版社/メーカー: 小学館発売日: 2007/10/01メディア: コミック クリック: 6回この商品を含むブログ (5件) を見るぴっかぴかコミックス『ドラえもん』17巻が発売になりました。 この巻には、 …

書店員のための『諸星大二郎』講座

諸星大二郎の著作は、絶版、そして再編集されて発売と、いくらか複雑になっています。書店員的に何を店に置こうか、お客様に問い合わせを受けたときどう答えようか? お悩みの方に、またもやザックリとですが、今流通している諸星作品をまとめてみました。 …

書店員のための『藤子・F・不二雄 SF短篇』講座

藤子・F・不二雄には俗に「SF短篇」と呼ばれる作品群があります。いくつかの雑誌に読み切りとして描かれた物で、基本的には大人の読者に向けて描かれ作品です。(いくつかは子供、少年向けに描かれた作品もある)なので、『ドラえもん』や『パーマン』など…

書店員のための『ドラえもん』講座

幾世代からも愛されている『ドラえもん』ですが、世の中には簡単には読めない『ドラえもん』がたくさんあります。ドラえもんにはおよそ1200編以上の作品があると言われてますが、単行本に収録されていない作品も多く、作者の藤子・F・不二雄(以下、F先生)…

『不安の立像』諸星大二郎 「不安の立像」所収 集英社

この作品は1973年に発表された作品です。今から30年以上も前のもので、舞台となっているのは中央線を思わせる都市の中を走る路線で、季節は夏。電車内にはまだクーラーなどなく、首振りの扇風機が備え付けられている。それゆえ通勤時の車内はとても暑苦しそ…

書店員のための『ゲゲゲの鬼太郎』講座

ピークは過ぎたけど、最近またもブームっぽい『ゲゲゲの鬼太郎』ですが、各出版社から色々と出ていて何がなんなのか? 何から読めばいいのか? と混沌としています。この前知り合いから問い合わせを受けて、簡潔に答えられなかったので、ここにまとめます。 …

『ヴィタール』 塚本晋也監督 DVD

ストーリー 医学生の高木博史(浅野忠信)は交通事故からかろうじて一命を取り留めるが、父・隆二(串田和美)や母・慎子(りりィ)の顔さえ分からず、すべての記憶を失っていた。自分が一体誰なのか、どこにいるのかー居場所のない自分を抱えさまよい始める…

Christmas Sound Track 2006

CD

毎年作っているクリスマスCD。今年も作りました。今回はなんと二枚組! クリスマスに関係ない曲も入っていますし、英語苦手なので実は夏の事を歌っている曲でも解らずに入れているかもしれませんが、クリスマスの雰囲気に合う楽曲を集めたということでよろし…

『ナンバーファイブ(吾)』 松本大洋 小学館

Prologue 松本大洋の『ナンバー吾』。なぜこのマンガに惹きつけられるのだろう? ストーリーその物は極めて単純。 はるか未来に衰亡しつつある人類を導くエリート集団があり、そのシンボルとなっている平和部隊「虹組」の幹部達の追走劇である。幹部たちは皆…

『ターミナル』スティーブン・スピルバーグ監督 DVD

法律の隙間と国と国の隙間に落ちてしまった男の話。面白さはまあまあ。 信念を持った男が英雄になるって、極めてアメリカ的な話でもある。 しかし、そんなことはどーでも良く、空港に住むっていうシチュエーションが最高。空港って要は巨大ショッピングモー…

『ワールド・トレード・センター』オリバー・ストーン監督 吉祥寺スカラ座

「ユナイテッド93」がすごい映画だったので、9.11関連の映画はチェックしておこうと思って観ました。しかしTVCMではなんか感動作のように見えたし、監督がオリバー・ストーンだし… で、観ましたがまさか警察官が生き埋めになる映画だとは知りませんでした。…

『朝霧JAM 06』2006/10/08 二日目

朝の富士山 朝霧の朝です。フジロックのときと同じように、朝の洗面所は大混雑しているので、歯磨きは昨晩買っておいたペットボトルのウーロン茶で行います。娘は限られた水、しかもウーロン茶で歯を磨くのにかなり不服なようでした。 ラジオ体操 朝霧JAM二…

『朝霧JAM 06』2006/10/07 一日目

行きのバス車内 朝霧JAMでございます。昨日の台風もさって、昨年に続き今年も晴れ! ずーっと雨って印象が強かった朝霧も、開催日を後ろにずらして正解ですね。 今年も、自炊はしないのでメインのレインボーステージ後ろにテント張りました。 会場 実は今年…

『ナッシング』ヴィンチェンゾ・ナタリ監督 DVD

ナタリ監督の作品『CUBE』は面白かった。『カンパニーマン』はまあまあ。そして一番好きなのは『CUBE』のDVDのおまけに入っている『エレベイテッド』という短編です。エレベーターの中だけで完結するモンスターの出てこないモンスター映画。『CUBE』は閉塞感…

『ある子供』ジャン=ピエール・ダルデンヌ&リュック・ダルデンヌ監督 DVD

ベルギーの監督の作品。BGMを一切入れず、長回しを多用して淡々と、登場人物の心理を描写しています。 若い二人の間に子供ができるが、彼らには親としての自覚がない。母親には母性が目覚めて子供を大事にするのだけど、冒頭からして子供を抱いたままスクー…

『ステイ』マーク・フォースター監督 DVD

結構面白かったです。 かなりわけのわからない展開で、見ている人を煙に巻きつつ迷宮に迷わせるタイプ。デビッド・リンチ監督の『ロスト・ハイウェイ』『マルホランド・ドライブ』やガイ・ピアース監督の『メメント』あと、ブラッド・アンダーソン監督『マシ…

『Here It Goes Again』O.K. Go

みなさんもういろいろなところでこのビデオ見ているでしょうけど、やっぱ傑作なんで紹介します。 このビデオのすごい点は、バンドメンバーがそれなりに練習しないと撮れないってことと、カット無しなんで失敗したら最初っから撮り直しってことでしょう。 O.K…

『ニキータ』リュック・ベッソン監督

『ニキータ』はリュック・ベッソン監督によるフランス映画だが、アメリカで撮られたリメイク版で、ジョン・バダム監督の『アサシン』という映画がある。『ニキータ』はとてつもなく面白い映画なのだが、『アサシン』は平凡な映画だ。『ニキータ』の中で面白…

『The La's』The La's

もし自分がミュージシャンだったらどちらを選ぶだろう? 「潔癖ゆえに一枚で終わってしまったが、凄いアルバムをつくる」 「潔癖でないので何枚もアルバムを作ったけど、そこそこの作品ばかり」 前者には茨の道が待っているんでしょう。でもこのアルバムを聴…

『レディ・イン・ザ・ウォーター』M・ナイト・シャマラン監督 新宿ミラノ1

M・ナイト・シャマラン監督は大好きな監督だ。まずはシャマランのこれまでの映画の話。 シャマラン監督といえばラストの「オチ」に大きな仕掛けを持ってくる事で有名です。それはただ観客を驚かすだけの仕掛けではなく、作品の主題そのものを強烈にアピール…

『Boards of Canada』

美しいメロディを作為的に、いかにも美しく作ろうなどと思っていると、出来上がる音楽はなんか醜悪で、押しつけがましい、厚化粧のような物になってしまうと思いませんか? その点Boards Of Canadaのメロディと音の美しさは自然に沸き上がってきた様な圧倒的…

『hon-nin/本人』vol.00

松尾スズキをスーパーバイザーとした季刊誌の創刊号。 講談社の文芸誌『ファウスト』の成功以降、新しい試みの文芸誌『エソラ』『B-Quest』『少年文芸』などが出てきたけど、『B-Quest』なんて明らかに「柳の下のファウスト」を狙っているかに見えて小説のラ…

『ミリオンダラー・ベイビー』クリント・イーストウッド監督 DVD

イーストウッドは大好きな監督。彼は特にカメラを大事にしている。いつも映像がキレイだ。でも気取った感じのキレイさではない。 この映画は評判もいいし観てみた。しかしこんなにヘビィな映画だと知っていたら観なかった。 女性ボクサーのマギーはカッコい…

『ユナイテッド93』United 93/ポール・グリーングラス監督/新宿武蔵野館

衝撃。映画館で見るべき作品。いわゆるドキュメンタリータッチの作品で主役がいるわけではない。 ユナイテッド93便は9.11の時にハイジャックされた4機の飛行機のうち攻撃目標(ホワイトハウスといわれている)に到達せずに墜落した機のことです。機内と各管制…

『語りか音か映りモノ 2.0』スタート!

以前Lovelogでやっていた『語りか音か映りモノ』からhatenaに移動して『語りか音か映りモノ 2.0』として再スタートです。 主に語り(本)、音(音楽)、映り(映画)を中心にあれこれ書いた雑文です。 一日に読んだ本、観た映画、TV、聞き込んだ音楽などを記録して…

『The Stone Roses』The Stone Roses

自分にとって永遠の金字塔の様なアルバム。 素晴らしいメロディ、圧倒的な快楽をひき出すダンスミュージック。 自己顕示欲とナイーブさの結合。 そして何よりもドラマー、レニのマジックリズム。 形は歪でいても、ものすごい輝きを放つ絶対に壊れないダイヤ…