『ステイ』マーク・フォースター監督 DVD

結構面白かったです。
かなりわけのわからない展開で、見ている人を煙に巻きつつ迷宮に迷わせるタイプ。デビッド・リンチ監督の『ロスト・ハイウェイ』『マルホランド・ドライブ』やガイ・ピアース監督の『メメント』あと、ブラッド・アンダーソン監督『マシニスト』のような感じなのですが、場面転換に変に凝ってエフェクトとかつけまくっているせいで、迷宮感が薄くなってしまっている感じ。あまり凝りすぎない方が絶対に混乱の快感が得られるはず。なので、観ている間はあまりいい印象が感じられなかった。
しかし、ラストの数分感で今までの混乱がスルスルと解けていって、見事に快感。なるほどなと思っていると、そういえばこの映画のタイトル『STAY』だったよなと思い出し、またもやなるほど! と感心してしまった。この手のオチは、特に斬新ではないのだけど「◯◯の主観だと思っていたのは実は、◯◯の主観だった」という技は面白く新鮮。


こんな感じのオチは私は好きで、実は大昔にこんな小説を書いてました。かなり稚拙ですが、暇があったら読んでください。

ラストハイウェイ』Last Highway

  • 暗く、寂しい高速道路で、オレはある男に出会った。

見しらぬ犬』UnKnown Dog

  • この見もしらぬ犬が私のあとをついてくる、
    みすぼらしい、後足でびつこをひいてゐる不具の犬のかげだ。

ステイ [DVD]
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