『ミリオンダラー・ベイビー』クリント・イーストウッド監督 DVD

イーストウッドは大好きな監督。彼は特にカメラを大事にしている。いつも映像がキレイだ。でも気取った感じのキレイさではない。
この映画は評判もいいし観てみた。しかしこんなにヘビィな映画だと知っていたら観なかった。
女性ボクサーのマギーはカッコいいし、映画も凄く押さえた感じで、イーストウッドが歳をとったからこそ撮れるのだなと、父と娘の物語なのだなと思いながら観ていた。ああ、しかしあんな悲劇がまっていようとは。

「人はこうもいろいろな物を失っていかなければならないのか?」と思いながら観ていたけど、それは私の間違いで、マギーは何も失っていなかった。だから彼女は失ってしまうことを恐れたのだ。

最後にボスが下した決断は、神の言葉によって決められたのでは無く、老練な人間の言葉によって決められた。素晴らしい。

最後ボスはどこへ行ってしまったのでしょう。もちろんイニスフリーで粘土と編み枝でできた小さな小屋に住み、コオロギの鳴き声を聞きながらレモンパイを焼いてもらっているのでしょう。焼いているのは彼の娘です。

ミリオンダラー・ベイビー [DVD]